簿記2級の通信講座は、安いものなら約2万円、大手スクールなら6万円近くと、料金に3倍ほどの差があります。2026年11月15日の第174回が終わると、次の統一試験は2027年2月28日(日)の第175回です。年明けから本格的に勉強を始める方にとって、10月〜12月は講座選びにちょうどよい時期です。
ただ、料金表だけを並べても「自分にはどれが合うのか」は見えてきません。統一試験の合格率は2026年の2回連続で15.1%と低く、講座の質よりも「続けられる仕組みがあるか」で結果が分かれやすい試験です。
この記事でわかること:
- 2026〜2027年の簿記2級の試験日程と最新の合格率
- スタディング・資格の大原・フォーサイト・クレアール・TACの簿記2級通信講座の料金と特徴
- 独学と通信講座の費用・勉強時間の差
- 教育訓練給付金で通信講座の受講料を20%取り戻す方法
- 通信講座と一緒にそろえたい過去問題集・電卓
簿記2級の通信講座を選ぶ前に押さえたい試験の現状(2026〜2027年)
講座を比べる前に、簿記2級がいまどのくらいの難しさなのか、数字で確認しておきましょう。統一試験(紙の試験)とネット試験(CBT方式)では、合格率に2倍以上の開きがあります。
| 試験 | 実施日・期間 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第172回 統一試験 | 2026年2月22日 | 6,038人 | 911人 | 15.1% |
| 第173回 統一試験 | 2026年6月14日 | 4,821人 | 728人 | 15.1% |
| ネット試験 | 2026年4月〜6月 | 33,659人 | 10,749人 | 31.9% |
ネット試験の受験者数は統一試験の約7倍に達しており、いまでは簿記2級の主流はネット試験に移りつつあるのが実情です。ネット試験は全国のテストセンターでほぼ随時受けられるため、通信講座で学習を終えたタイミングに合わせて受験日を決められるのも利点でしょう。
2027年の統一試験スケジュール
- 第174回: 2026年11月15日(日)
- 第175回: 2027年2月28日(日)/申込期間の目安は2027年1月12日〜1月27日
申込期間は受験地の商工会議所によって数日ずれることがあります。第175回は2級・3級のみの実施で、1級は行われません。
合格までに必要な勉強時間の目安
簿記2級の勉強時間は、3級の知識がある方で約200時間、ゼロから始める方で約350〜400時間が目安とされています。1日2時間なら3〜6か月かかる計算です。2027年2月の第175回を狙うなら、11月中に講座を決めて学習をスタートさせるのが現実的なスケジュールです。
簿記2級 通信講座5社の料金・特徴比較

主要5社の簿記2級通信講座を、料金の安い順に並べました。料金は2026年時点で公開されている目安で、キャンペーンや早割の時期によって変わります。
| 講座 | 簿記2級の料金目安(税込) | 強み | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| スタディング | 約19,800円(3級・2級セット約21,800円) | スマホ完結・AI問題復習 | 費用を最小限にしたい人 |
| 資格の大原 | 約34,100円〜 | 2024年度簿記合格者2,723人 | 教材の網羅性を重視する人 |
| フォーサイト | 約37,800円(バリューセット1) | フルカラーテキスト | テキストで理解したい人 |
| クレアール | 一般価格 約53,000円 | 出題範囲を絞る学習法 | 短期で合格点を狙う人 |
| TAC | 約59,000円前後 | 講師・答練の厚み | サポートを重視する人 |
スタディングの簿記2級講座: 2万円以下で始められる
スタディングの簿記2級講座は約19,800円と、主要5社の中で最も安い価格帯です。講義動画もテキストもスマホで完結し、AIが復習のタイミングを知らせる問題演習機能が付いています。通勤電車の15分を毎日積み上げたい会社員と相性が良い講座です。一方、紙のテキストは別売りのため、紙で書き込みながら学びたい方は追加費用を見込んでおきましょう。
資格の大原の簿記2級講座: 3万円台で大手校の教材
資格の大原の簿記2級Web通信は約34,100円からで、大手スクールの中では手頃な部類に入ります。2024年度には簿記講座全体で2,723人の合格者を出しており、テキストの網羅性に定評があります。分量が多いぶん、毎日まとまった時間を確保できる方のほうが使いこなしやすいでしょう。
フォーサイトの簿記2級講座: フルカラーで工業簿記がわかりやすい
フォーサイトはバリューセット1(2級スピード合格講座+過去問解き方講座)が約37,800円です。フルカラーのテキストは、つまずきやすい工業簿記の図解が見やすいと評判を集めています。2024年の受講生合格率は75.7%と公表されていますが、これは受講生のうち受験した人の合格率で、全国平均と単純比較できない点には注意が必要です。
クレアールの簿記2級講座: 出題範囲を絞って学ぶ
クレアールは一般価格約53,000円ですが、時期によって割引が入ることがあります。出題可能性の高い論点に絞り込んで学ぶ方針で、「全部を完璧にするより合格点の70点を取りにいく」という考え方の講座です。
TACの簿記2級講座: 講師とサポートの厚み
TACは約59,000円前後と5社の中では高めですが、講師の層の厚さと答練・模試の充実度に強みがあります。質問への回答体制も整っており、独学で一度つまずいた経験がある方の再挑戦先として選ばれることが多い講座です。
独学と通信講座、費用と時間で比べるとどちらが得か
簿記2級は独学で合格する人も珍しくありません。テキストと問題集をそろえれば、費用は5,000円〜8,000円ほどに収まります。それでも通信講座を選ぶ人が多いのは、合格までの時間に差が出るからです。
| 比較項目 | 独学 | 通信講座 |
|---|---|---|
| 費用 | 約5,000〜8,000円 | 約19,800〜59,000円 |
| 勉強時間の目安 | 約300〜400時間 | 約200〜300時間 |
| 工業簿記の理解 | テキストのみで苦戦しやすい | 講義動画で図解しながら学べる |
| 法改正・出題範囲の変更 | 自分で調べる必要がある | 講座側で教材に反映 |
| 挫折しやすさ | 高い | 学習スケジュール機能で下げられる |
簿記2級を取ると、経理職への転職や就職で評価されやすくなり、資格手当が月5,000円〜10,000円程度つく会社もあります。仮に月5,000円の手当がつけば、受講料3万円は半年で取り戻せる計算です。年収アップやキャリアの選択肢を広げるスキル投資として考えると、通信講座の費用は回収しやすい部類と考えられます。
教育訓練給付金で受講料の20%が戻る
一部の簿記2級通信講座は、一般教育訓練給付金の対象講座に指定されています。条件を満たして修了すると、受講料の20%(上限10万円)がハローワークから支給される仕組みです。たとえば59,000円の講座なら約11,800円が戻り、実質負担は5万円を切る計算になります。
対象講座かどうかは厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」で確認できます。受講開始前にハローワークで受給資格の確認が必要なため、申し込みの前に手続きを済ませておきましょう。
日商簿記2級 過去問題集
独学を選ぶ場合でも、通信講座の仕上げに使う場合でも、日商簿記2級の過去問題集は1冊手元にあると安心です。出題区分の改定後の版を選ぶと、現在の試験範囲とずれずに演習を進められます。価格は2,000円前後が中心でしょう。
独学から通信講座に切り替えた人の失敗談
実際によく聞くのが、「3級を独学で取れたので2級も独学で始めたが、工業簿記で手が止まり、試験1か月前に慌てて講座を申し込んだ」というケースです。直前期の申し込みでは講義を消化しきれず、結局次の回に持ち越すことになりがちです。工業簿記に不安がある方は、最初から講座を前提に計画を立てるほうが遠回りになりません。
簿記2級の通信講座と一緒にそろえたい教材・道具

どの講座にも基本教材は付いていますが、本試験形式の演習量を増やす問題集と、試験で使う電卓は自分で用意しておくと安心です。
日商簿記2級 予想問題集
講座の講義を一通り終えたら、日商簿記2級の予想問題集で90分の本番形式に慣れておきましょう。ネット試験と統一試験は出題形式が共通なので、どちらを受ける方にも役立ちます。1冊1,500〜2,200円前後が中心の価格帯です。
簿記検定対応 電卓
簿記試験では計算機能だけの電卓を持ち込めます。簿記検定対応の12桁電卓は、早打ちに強いキー配置とメモリー機能を備えたものが使いやすく、3,000〜5,000円程度のモデルが定番です。講座の受講開始と同時に本番と同じ電卓で練習しておくと、試験当日に操作で迷いません。
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980円 (税込)
よくある質問

Q1. 簿記2級の通信講座で一番安いのはどこですか?
主要5社ではスタディングの約19,800円が最安です。3級とのセットでも約21,800円で、3級から始める方でも負担を抑えられます。
Q2. 簿記2級は3級を取らずに通信講座で始めても大丈夫ですか?
受験資格の制限はないため、2級から始めることは可能です。ただし2級の商業簿記は3級の知識が前提になるため、3級・2級のセット講座を選ぶと無理なく進められます。
Q3. ネット試験と統一試験、どちらを受けるべきですか?
2026年4〜6月のネット試験の合格率は31.9%、同年の統一試験は2回とも15.1%でした。試験日を自分で選べる点も含めて、多くの方にとってネット試験のほうが受けやすいでしょう。
Q4. 第175回(2027年2月28日)に間に合わせるには、いつ申し込めばよいですか?
3級の知識がある方で約200時間、ゼロからなら約350時間が目安です。1日2時間で計算すると、遅くとも11月中には講座をスタートさせておきたいところです。
Q5. 通信講座の合格率はどこまで信用できますか?
講座が公表する合格率は、受講生のうち実際に受験して結果を報告した人を母数にしていることが多く、全国平均とは算出方法が異なります。料金や教材の相性と合わせて、参考値として見るのが安全です。
Q6. 教育訓練給付金はどの簿記2級講座でも使えますか?
すべての講座が対象ではありません。対象講座は年度ごとに更新されるため、申し込み前に厚生労働省の検索システムか各講座の公式サイトで確認してください。
2027年の簿記2級合格に向けて講座を選ぶコツ
簿記2級の通信講座は、費用重視ならスタディング、教材の厚みなら資格の大原、図解のわかりやすさならフォーサイト、短期集中ならクレアール、サポート重視ならTACという棲み分けになります。どれが正解というより、毎日続けられる学習スタイルかどうかが合否を分けます。
まずは第175回(2027年2月28日)かネット試験のどちらを目指すかを決め、気になる講座の無料体験や資料請求で講義の雰囲気を確かめてみてください。教育訓練給付金を使う場合は、申し込み前にハローワークでの確認を忘れずに進めましょう。




















