「11月の簿記検定を受けようと思っていたら、もう申込が終わっていた」。毎回の統一試験で、こうした声が少なからず聞かれます。理由はシンプルで、日商簿記の申込締切は全国一律ではなく、商工会議所ごとに最大2週間ほどずれているからです。
第174回の統一試験は2026年11月15日(日)に実施されます。申込受付は9月28日(月)から順次始まっていますが、東京商工会議所の締切は10月6日(火)18:00と特に早く、本日10月1日の時点で残りは6日しかありません。一方、横浜・福岡・多摩・長野などは10月19日(月)まで受け付けています。
この記事でわかること
- 主要な商工会議所の第174回申込期間をまとめた締切カレンダー
- 受験料・事務手数料と、申込方法ごとの締切の違い
- 締切に間に合わなかったときのネット試験という選択肢と休止期間
- 申込から合格発表までのスケジュールと、残り6週間の使い方
日商簿記 第174回の申込締切カレンダー【商工会議所別】
まずは主要地域の申込期間を一覧で確認しましょう。日付は各商工会議所の公式発表(2026年10月1日時点)にもとづいています。同じ商工会議所でも、決済方法や窓口かネットかで締切が異なる点に注意が必要です。
| 商工会議所 | 申込期間(第174回) | 備考 |
|---|---|---|
| 東京 | 9月29日(火)10:00〜10月6日(火)18:00 | 統一試験は1級のみ。2・3級はネット試験か近隣の商工会議所へ |
| 大阪 | 9月28日(月)〜10月9日(金)(コンビニ決済)/10月13日(火)(クレジットカード) | 1〜3級を実施 |
| 東大阪 | 9月28日(月)〜10月14日(水) | |
| 名古屋地域 | 9月28日(月)〜10月16日(金) | |
| 武蔵(東京都武蔵野市ほか) | 9月28日(月)〜10月16日(金) | |
| 平塚 | 9月29日(火)9:00〜10月16日(金)16:00 | 時刻指定あり |
| 高崎 | 10月2日(金)〜10月16日(金) | 受付開始が遅め |
| 横浜地域 | 9月28日(月)〜10月19日(月) | |
| 福岡地域 | 9月28日(月)〜10月19日(月) | |
| 多摩 | 9月28日(月)〜10月19日(月) | |
| 長野 | 9月28日(月)〜10月19日(月) | |
| 高岡 | 窓口申込は10月19日(月)まで | 窓口とネットで締切が異なる |
表を見ると、最も早い東京(10月6日)と最も遅いグループ(10月19日)では13日間の差があります。受験地は住所地に縛られないため、東京在住でも多摩や横浜などで受験する方は珍しくありません。ただし、どの地域でも定員に達した時点で受付を締め切る場合があるので、締切日ギリギリではなく「受付開始から1週間以内」に申し込むのが安全です。
東京商工会議所は2・3級の統一試験を実施しない点に注意
見落としやすいポイントが、東京商工会議所の扱いにあります。東京では第174回の統一試験(ペーパー試験)を1級のみで実施し、2級・3級はネット試験か近隣の商工会議所での受験を案内しているのが現状です。「東京で11月15日に2級を受けるつもり」だった方は、武蔵・多摩・横浜など都内近郊の商工会議所を探すか、ネット試験に切り替える必要があります。
コンビニ決済はクレジットカードより締切が早い
大阪商工会議所の例のように、コンビニ決済の締切がカード決済より4日ほど早いケースがあります。支払い期限を過ぎると申込そのものが無効になるため、コンビニ払いを選んだ場合は申込当日か翌日に支払いを済ませておきましょう。
受験料・申込方法と締切に間に合わせるコツ

受験料は全国共通で、商工会議所による差はありません。別途かかる事務手数料の有無や金額は申込先によって異なるため、ネット申込の確認画面で合計額を必ず確かめてください。
| 級 | 受験料(税込) | 試験時間 | 統一試験の開始時刻 |
|---|---|---|---|
| 1級 | 8,800円 | 商業簿記・会計学90分+工業簿記・原価計算90分 | 午前9:00 |
| 2級 | 5,500円 | 90分 | 午後(多くの地域で13:30) |
| 3級 | 3,300円 | 60分 | 午前(多くの地域で9:00) |
※事務手数料は東京商工会議所の場合550円(税込)。試験開始時刻は受験票で必ず確認してください。
申込方法は「ネット・書店・窓口」の3種類
多くの商工会議所では、インターネット申込(カード・コンビニ決済)、指定書店での申込、商工会議所の窓口申込の3つから選べます。最も手軽なのはネット申込で、24時間いつでも手続きできます。書店申込は取扱店と受付期間がさらに短く設定されていることがあるので、ネットが使える環境なら迷わずネットを選んだほうが確実です。
2級と3級を同じ日に併願する場合
統一試験では、3級が午前・2級が午後という時間割になっている地域が多く、同日併願が可能です。受験料は合計8,800円(2級5,500円+3級3,300円)になります。ただし、実際に併願した受験生の体験談を見ると「午前の3級で集中力を使い果たし、午後の工業簿記で時間切れになった」という声も目立ちます。2級の合格が本命なら、3級はネット試験で先に取っておく選択肢も検討してみてください。
締切に間に合わない時はネット試験という選択肢

希望の商工会議所の締切を過ぎてしまっても、2級・3級ならネット試験(CBT方式)で受験できます。全国のテストセンターでほぼ随時実施されており、受験料は統一試験と同じ2級5,500円・3級3,300円です(別途事務手数料550円)。
| 比較項目 | 統一試験(第174回) | ネット試験 |
|---|---|---|
| 試験日 | 11月15日(日)の1日だけ | テストセンターの空きがあれば随時 |
| 申込締切 | 商工会議所ごとに10月6日〜19日 | 受験日の3日前ごろまで(会場により異なる) |
| 合否 | 後日発表(大阪は2・3級が11月30日から) | 試験終了直後に画面とスコアレポートで判明 |
| 答案 | 紙に記入、問題用紙に書き込み可 | パソコン入力、計算用紙は配布 |
| 受験できる級 | 1〜3級 | 2・3級のみ |
ネット試験には11月9日〜18日の休止期間がある
ネット試験は通年で受けられますが、統一試験の前後には施行休止期間が設けられています。2026年度の11月の休止期間は11月9日(月)〜11月18日(水)です。つまり、統一試験に申し込み損ねて「11月中旬にネット試験で受けよう」と考えても、この10日間は予約が取れません。11月上旬に受けるか、11月19日以降に回すか、早めに日程を決めておきましょう。
統一試験とネット試験の合格率の差
参考までに、直近の第173回統一試験の合格率は2級が15.1%、3級が33.8%でした。ネット試験は2025年度の2級が32.9%、3級が40.8%と、統一試験より高めに推移しています。出題範囲は同じですが、ネット試験は大問構成が固定されていて対策を立てやすい面があると言われています。2級のネット試験の詳しい攻略は日商簿記2級ネット試験完全攻略2026、3級は簿記3級ネット試験2026完全ガイドにまとめたので、あわせて確認してください。
申込から合格発表までのスケジュールと残り6週間の使い方

申込を済ませたら、試験当日までの流れを逆算しておくと準備に集中しやすくなるでしょう。東京商工会議所の例では、受験票は11月2日(月)10:00からWebで開示されます。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 10月6日〜19日 | 受験地の締切までに申込・支払いを完了 |
| 10月中 | 論点別の問題演習で弱点をつぶす |
| 11月2日ごろ | 受験票の開示・試験会場の確認(地域により郵送) |
| 11月上旬 | 予想問題集で本番と同じ時間の通し演習を3回以上 |
| 11月15日(日) | 第174回統一試験 |
| 11月30日〜 | 2・3級の合格発表(大阪の例。地域により異なる) |
| 2027年1月4日〜 | 1級の合格発表(東京の例) |
残り6週間を「4週+2週」に分ける
10月1日から試験日までは45日、ちょうど6週間強です。前半4週間はテキストの総復習と論点別演習、後半2週間は予想問題集での通し演習に充てる配分が無理のない形でしょう。2級なら1日2〜3時間、合計100時間前後を確保できると合格圏が見えてきます。2級の学習全体の流れは簿記2級独学合格ガイド2026、3級の大問ごとの得点戦略は簿記3級の配点2026で詳しく紹介しています。
簿記2級は求人・転職で評価されやすい資格
11月の試験を目指す理由を改めて確認しておくと、残り6週間のモチベーションが保ちやすくなるはずです。経理・財務の求人では「日商簿記2級以上」を応募条件や歓迎条件に挙げる企業が多く、未経験から経理職へ転職する際の目安として扱われています。会社によっては資格手当として月5,000〜10,000円程度を支給する例もあり、年収アップにつながるケースも見られます。決算書を読むスキルは営業職や管理職でも役立つため、経理志望でなくても取得する価値は十分にあるでしょう。
独学ではなく通信講座を使う場合は、厚生労働省の教育訓練給付金(一般教育訓練給付)の対象講座かどうかも確認しておくと安心です。対象講座なら、条件を満たした方は受講費用の20%(上限10万円)がハローワークを通じて支給されます。ただし申請は受講修了後で、11月の試験に間に合わせたい場合は講座の学習期間にも注意が必要です。
申込後すぐに揃えたい簿記検定の準備物
申込を終えた直後こそ、試験までに必要な道具と教材を揃える好機です。統一試験は紙の答案なので、ネット試験とは少し準備の勝手が違います。
簿記2級 予想問題集
後半2週間の通し演習には、簿記2級 予想問題集の2026年度版が欠かせません。本試験と同じ5問構成・90分で解ける形式のものが多く、1冊に4〜6回分が収録されています。価格は1,500〜2,200円前後が目安です。答案用紙をダウンロードできるタイプを選ぶと、同じ問題を3回解き直す使い方もしやすくなります。
簿記3級 予想問題集
3級を受ける方は、簿記3級 予想問題集で60分の時間配分を体に覚えさせておきましょう。第1問の仕訳15問を15分以内に終わらせ、第3問の決算に25分以上残すのが定番の配分です。こちらも1冊1,200〜1,800円前後で、統一試験の過去問を含むものがおすすめです。
簿記 電卓
試験会場には簿記 電卓を必ず持参します。関数電卓やプログラム機能付きは使えず、12桁表示・早打ち対応のものが定番です。価格は2,000〜5,000円ほどで、本番で初めて使うのではなく、今日から演習に使って指に慣らしておくのがコツです。選び方の詳細は簿記3級 電卓おすすめ2026を参考にしてください。
よくある質問:日商簿記 第174回の申込締切
Q1. 住んでいる地域以外の商工会議所でも申し込めますか?
申し込めます。日商簿記の受験地に住所の制限はなく、通いやすい会場を自由に選べます。東京在住の方が2・3級の統一試験を受けたい場合は、武蔵(10月16日締切)や多摩・横浜(10月19日締切)など近隣の商工会議所を検討するとよいでしょう。会場までの所要時間と、当日の集合時刻に間に合うかは事前に確認してください。
Q2. 申込締切後にキャンセルや受験地の変更はできますか?
原則として、申込後の取消・返金や受験地・級の変更はできません。体調不良などで受けられなかった場合でも受験料は戻らないのが一般的です。迷っている場合は、締切日まで待つよりも、試験日の変更がききやすいネット試験を選ぶほうが柔軟に対応しやすいはずです。
Q3. 定員に達して締め切られることはありますか?
あります。会場の収容人数に限りがあるため、公式の締切日より前に受付を終了する商工会議所もあります。特に都市部の2級は早く埋まる傾向があるので、受験を決めたら受付開始から1週間以内に申し込むのが安心です。
Q4. 受験票はいつ、どうやって届きますか?
商工会議所によって異なります。東京商工会議所は11月2日(月)10:00からWeb上で受験票を開示する方式です。郵送で届く地域もあるので、申込完了メールや商工会議所の案内を確認しておきましょう。試験の1週間前になっても受験票が見当たらない場合は、申込先の商工会議所に問い合わせてください。
Q5. 2級と3級はどちらから受けるべきですか?
会計の学習経験がない方は3級からが一般的です。ただし受験資格の制限はないため、いきなり2級を受けても問題ありません。仕訳と決算の基本が身についているなら、残り6週間を2級に集中させる戦略も十分に現実的です。
Q6. 統一試験の合格発表はいつですか?
地域によって異なります。大阪商工会議所の場合、2・3級は11月30日(月)から、1級は2027年1月5日(火)から発表予定です。東京商工会議所の1級は2027年1月4日(月)10:00の発表です。ネット試験は試験終了直後に合否がわかるので、結果を早く知りたい方にはネット試験が向いています。
締切日をカレンダーに書き込んで11月15日に備えよう
第174回の申込は、東京の10月6日を皮切りに、10月9日〜19日にかけて各地で順次締め切られます。受験したい商工会議所の締切を今日のうちにスマホのカレンダーへ登録し、支払いまで済ませてしまえば、あとは学習に集中するだけです。締切に間に合わなかった場合も、ネット試験の休止期間(11月9日〜18日)を避ければ2・3級の受験チャンスは残っています。申込を終えたら、予想問題集と電卓を手元に揃えて、残り6週間の学習計画をスタートさせましょう。
