2026年11月15日(日)の賃貸不動産経営管理士試験まで、10月31日時点で残り15日です。過去問を一通り解いたものの点数が35点前後で止まっている、宅建の試験が終わってから慌てて準備を始めた、という人が一番多い時期でもあります。
この試験は50問を120分で解く四肢択一式で、令和7年度(2025年)は受験者31,792名に対して合格者9,370名、合格率29.5%でした。合格点は38点と、令和3年度の40点に次ぐ高さになっています。残り2週間で「あと3〜5点」をどこから拾うかが、合否を分けるポイントです。
この記事でわかること
- 令和2年〜令和7年の合格点・合格率の推移と、2026年の目標ライン
- 5問免除(賃貸不動産経営管理士講習修了者)の合格点の違い
- 残り15日を「得点源の固定→弱点の穴埋め→本番形式」の3段階で回すスケジュール
- 直前期に使いやすいテキスト・過去問題集と、当日の持ち物
賃貸不動産経営管理士試験2026の日程と合格点の推移
まず、ゴールの位置を数字で確認しておきます。合格点は毎年変わる相対評価に近い仕組みで、問題の難易度によって34点から40点まで動いてきました。
令和8年度試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 2026年11月15日(日) |
| 試験時間 | 13:00〜15:00(120分) |
| 出題形式 | 四肢択一式・50問(講習修了者は45問) |
| 合格発表 | 2026年12月24日(木)予定・協議会ホームページで受験番号を掲載 |
| 主催 | 一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会 |
直近6年の合格点・合格率
| 年度 | 受験者数 | 合格点 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年(2025年) | 31,792名 | 38点 | 29.5% |
| 令和6年(2024年) | 30,194名 | 35点 | 24.1% |
| 令和5年(2023年) | 28,299名 | 36点 | 28.2% |
| 令和4年(2022年) | 31,687名 | 34点 | 27.7% |
| 令和3年(2021年) | 32,459名 | 40点 | 31.5% |
| 令和2年(2020年) | 27,338名 | 34点 | 29.8% |
6年間の平均はおよそ36点です。ただし前年の38点のように高めに出る年もあるため、過去問で40点を安定して取れる状態を目標にしておくと安心です。令和2年に問題数が40問から50問へ増えて以降、合格率は2〜3割台で推移しています。
5問免除を受ける人の合格ライン
賃貸不動産経営管理士講習を修了した人は、試験の一部(5問)が免除され、45問で判定されます。令和7年度の合格点は45問中33点、合格率は36.6%でした。免除者の合格点は33〜35点の範囲で推移しているため、免除を受ける人は45問中36〜37点を過去問の目標に置くとよいでしょう。
残り15日で3〜5点を上積みする勉強スケジュール

直前期に新しいテキストを1冊通読する時間はありません。手元の過去問と1冊のテキストを、目的別に3回転させるのが現実的です。
| 期間 | やること | 1日の目安 |
|---|---|---|
| 11/1〜11/5(5日) | 賃貸住宅管理業法・サブリース関連の過去問を全問解き直す | 2〜3時間 |
| 11/6〜11/11(6日) | 間違えた問題だけをテキストで確認し、数字・期間を暗記カード化 | 2時間 |
| 11/12〜11/13(2日) | 13時開始で50問を120分通しで解く(予想問題 or 直近年度) | 3時間 |
| 11/14(前日) | 暗記カードの見直しのみ・早めに就寝 | 1時間 |
フェーズ1:賃貸住宅管理業法から固める理由
2021年に全面施行された賃貸住宅管理業法は、登録制度・業務管理者・重要事項説明・サブリース(特定賃貸借契約)の勧誘規制など、毎年まとまった数が出題される分野です。条文の言い回しがそのまま選択肢に使われやすく、覚えた分だけ確実に点になるという意味で、直前期の投資効率が最も高い分野と言われています。
特に混同しやすいのは次の3点です。
- 登録が必要になるのは管理戸数200戸以上の管理業者
- 重要事項説明は契約締結「前」、書面交付は締結「時」に遅滞なく
- サブリースの誇大広告禁止・不当勧誘禁止は、勧誘者(建設会社や不動産会社)にも及ぶ
フェーズ2:民法・借地借家法は「賃貸借」だけに絞る
宅建の学習経験がある人は、民法の範囲を広げすぎる傾向があります。賃管試験で問われる民法は、敷金・原状回復・修繕義務・転貸・賃料増減額請求など、ほぼ賃貸借契約とその周辺に限られるでしょう。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」も頻出なので、通常損耗と特別損耗の区別、経過年数による負担割合の考え方を表で整理しておくと得点しやすくなります。
フェーズ3:本番と同じ13時に通しで解く
試験開始が13時という点は意外と見落とされがちです。実際に午前中に過去問を解いて40点取れていた人が、本番の午後に集中力が落ちて30点台にとどまったという声もよく聞かれます。昼食後の眠気が出やすい時間帯に120分集中する練習を、最低1回は本番と同じ時刻で行っておきます。50問なら1問あたり2分24秒。見直しの時間を15分残すなら、1問2分ペースを体に覚えさせるのが目安です。
分野別に見た「捨てない問題」と「深追いしない問題」

残り2週間では、全分野を均等に復習するより、配点の取りこぼしが少ない分野を優先する方が点数に結びつきます。
| 分野 | 直前期の優先度 | 理由 |
|---|---|---|
| 賃貸住宅管理業法・サブリース | 最優先 | 出題数が多く、条文知識で正解しやすい |
| 管理受託契約・金銭管理 | 高 | 管理業法と重なる部分が多く、まとめて覚えられる |
| 賃貸借(民法・借地借家法) | 高 | 原状回復ガイドラインと合わせて得点源にしやすい |
| 建物・設備 | 中 | 給排水・消防設備・耐震など頻出テーマのみ確認 |
| 税金・保険・相続・不動産証券化 | 低〜中 | 範囲が広いため、過去問で出た論点だけを押さえる |
過去の受験者に多い失敗談
- 宅建のテキストで代用した:賃貸住宅管理業法やサブリース規制は宅建ではほとんど扱わないため、本番で初見の選択肢が続いて焦るケースがあります
- 個数問題で時間を使いすぎた:「正しいものはいくつあるか」形式は1肢でも迷うと崩れます。迷ったら印を付けて後回しにするのが無難です
- マークのずれ:問題を飛ばして解いた人に起こりやすいミスです。5問ごとに番号を確認すると防げます
直前期に使いやすいテキストと過去問題集

直前期は「今使っている1冊+過去問題集」で足ります。新しく買い足す場合も、次のうちどれか1冊に絞ると迷いません。
賃貸不動産管理の知識と実務(公式テキスト)
賃貸不動産経営管理士協議会が発行する公式テキストです。試験問題の多くがこの内容から作られるため、過去問で間違えた論点の「答え合わせ用辞書」として使うのが効率的です。分量が多いので、直前期に通読するのは避けた方がよいでしょう。
TAC みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書
図表とフルカラーで整理された入門テキストです。管理業法の手続きの流れや、原状回復の負担区分が図で確認できるため、暗記カードを作るときの元ネタとして使いやすい構成でしょう。
LEC 出る順賃貸不動産経営管理士 過去問題集
分野別に過去問を並べた過去問題集です。フェーズ1で「賃貸住宅管理業法だけを一気に解く」使い方に向いています。年度別に解きたい場合は、協議会のホームページで公開されている過去の試験問題を併用できます。
スタディング 賃貸不動産経営管理士講座
スマートフォンで動画講義と問題演習ができるオンライン講座です。通勤時間や昼休みの10〜15分を直前期の暗記に充てたい人に向いています。
来年以降の受験に向けて講座を選ぶ場合は、厚生労働省の教育訓練給付制度の対象講座かどうかも確認しておくと、受講料の一部が戻ってくる可能性があります。対象かどうかは講座や年度によって異なるため、申込前に各スクールの案内で確かめるのが確実です。
試験当日の持ち物と会場での過ごし方
当日は筆記用具の不備で慌てないよう、前日の夜にかばんへまとめておきます。
HBの鉛筆と消しゴム
マークシート方式のため、HBまたはBの鉛筆を3〜4本、よく消える消しゴムを用意します。シャープペンシルは会場によって扱いが異なるため、受験票の注意事項を確認しておきましょう。
アナログ腕時計
会場に時計がない教室もあります。通信機能付きのスマートウォッチは使えないため、アナログ腕時計を1本用意しておくと時間配分が崩れません。
ひざ掛けと温かい飲み物
11月中旬は会場の空調が読みにくい時期です。脱ぎ着しやすい上着やひざ掛け、休憩時間に飲める温かい飲み物があると集中を保ちやすくなります。
当日のタイムスケジュール例
- 11:30 会場最寄り駅に到着・軽めの昼食
- 12:20 会場入り・トイレを済ませて着席
- 12:30〜 暗記カードで管理業法の数字を最終確認
- 13:00 試験開始(1問2分ペース・個数問題は後回し)
- 14:45 マークずれの確認
- 15:00 試験終了
賃貸不動産経営管理士試験のよくある質問
Q1. 宅建の試験後から2週間で間に合いますか?
宅建で民法・借地借家法の基礎ができている人なら、賃貸住宅管理業法と管理実務に絞れば2週間でも合格点に届く可能性は十分でしょう。勉強時間の目安は、宅建合格者で40〜60時間程度と言われています。
Q2. 5問免除の講習は今から受けられますか?
2026年度試験の受験申込はすでに締め切られているため、今から講習を受けても今年の免除には間に合いません。免除の効力は講習の修了年度と翌年度の試験に限られるのが一般的で、受験申込時に免除を申請していることも前提になります。手元の受験票で、45問・50問のどちらで受けるかを確認しておきましょう。
Q3. 試験問題は持ち帰れますか?
例年、試験問題は持ち帰りが認められており、試験後に各予備校の解答速報で自己採点できます。正式な正解番号は合格発表とあわせて公表されます。
Q4. 合格したらすぐに業務管理者になれますか?
試験合格だけでは「賃貸不動産経営管理士」を名乗れません。管理業務の実務経験2年以上、または実務講習の修了を経て登録すると、賃貸住宅管理業法上の業務管理者になる要件を満たします。
Q5. 法改正はどこまで出題されますか?
例年、試験年度の4月1日時点で施行されている法令を基準に出題されると案内されています。直前期は、使っているテキストの改訂情報ページで最新の改正点を確認しておくと安心です。
Q6. 転職や年収に役立つ資格ですか?
賃貸住宅管理業者は営業所ごとに業務管理者を置く必要があるため、不動産管理会社の求人で歓迎資格として挙がることが多い資格です。資格手当を月5,000〜10,000円程度に設定している会社もあります。宅建とあわせて持つと、賃貸管理の実務スキルを示す材料になり、年収アップや未経験からの転職でアピールしやすくなります。
11月15日に向けて、今日から賃貸住宅管理業法の過去問に手を付けよう
合格点は6年平均で約36点、前年は38点でした。残り15日で全範囲をやり直すより、出題数が多い賃貸住宅管理業法・サブリース分野を先に固め、間違えた問題だけをテキストで確認する方が得点につながります。
本試験と同じ13時スタートの通し演習を1回入れ、前日は暗記カードの見直しだけにとどめましょう。宅建の結果が気になる人は、宅建の合格発表日程と合格点の推移もあわせて確認し、12月の管理業務主任者試験の直前対策につなげる計画を立てておくと、不動産系資格の学習を途切れさせずに進められます。
