第39回介護福祉士国家試験は2027年1月31日(日)に行われます。受験申込は9月2日で締め切られ、受験手数料18,380円も払い込み済み。あとは勉強するだけ、という段階の方が多いはずです。今日から本番までは残り110日。週に換算すると約16週間です。
「夜勤明けで頭に入らない」「実務者研修のテキストを開いたまま止まっている」。介護の現場で働きながら受験する人の悩みはだいたい共通しています。一方で、第38回(2026年1月)の合格率は70.1%、合格点は125点満点中64点でした。決して満点を目指す試験ではなく、出題の多い科目で確実に点を拾い、苦手科目で0点を作らなければ届くラインです。
この記事でわかること
- 第39回の試験日・時間割・出題数と、過去の合格点の推移
- 第38回から始まったパート合格制度の使い方
- 残り110日を4期に分けた逆算スケジュール
- 出題数の多い科目から攻める得点戦略と、0点科目を作らないコツ
- 過去問題集・模擬問題集・暗記本の選び方と使い分け
介護福祉士国家試験2027の日程と合格点の目安
まずは本番の形を数字で押さえます。ゴールの姿がはっきりしていると、どこに時間を使うべきかも決まります。
第39回の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 2027年1月31日(日) |
| 出題数 | 125問(五肢択一・マークシート) |
| 試験時間 | 午前・午後あわせて約220分 |
| 構成 | 午前 Aパート60問/午後 Bパート45問・Cパート20問 |
| 試験地 | 全国35試験地 |
| 受験手数料 | 18,380円(申込受付は2026年9月2日で終了) |
| 合格発表 | 2027年3月23日(火)予定 |
第39回からは申込がインターネットに一本化されました。受験票もこれまでと届き方が変わる可能性があるため、年明けに試験センターからの案内メールを見落とさないよう、迷惑メールフォルダも確認しておくと安心です。
合格点と合格率の推移
| 回(実施年) | 合格率 | 備考 |
|---|---|---|
| 第38回(2026年1月) | 70.1% | 合格点64点・受験者78,469人 |
| 第37回(2025年1月) | 78.3% | – |
| 第36回(2024年1月) | 82.8% | – |
| 第35回(2023年1月) | 84.3% | – |
合格基準は「総得点の60%程度を基準に、問題の難易度で補正」です。加えて11の科目群すべてで得点があることも条件になっています。つまり総得点が70点あっても、たとえば「障害の理解」が0点なら不合格です。第38回は合格率が前年より8ポイント以上下がっており、「なんとなく受かる試験」ではなくなりつつあると考えておいたほうがよいでしょう。
パート合格制度を知っておくと気持ちが楽になる

第38回から導入されたパート合格制度は、全13科目をA・B・Cの3パートに分け、パートごとにも合否を判定する仕組みです。全体で不合格でも、基準を満たしたパートは翌年・翌々年の2回分、受験が免除されます。
| パート | 出題数 | 含まれる科目(出題数) |
|---|---|---|
| A(午前) | 60問 | 人間の尊厳と自立2/介護の基本10/社会の理解12/人間関係とコミュニケーション4/コミュニケーション技術6/生活支援技術26 |
| B(午後) | 45問 | こころとからだのしくみ12/発達と老化の理解8/認知症の理解10/障害の理解10/医療的ケア5 |
| C(午後) | 20問 | 介護過程8/総合問題12 |
この表を見ると、生活支援技術だけで26問、全体の約2割を占めているのがわかります。次いで社会の理解・こころとからだのしくみ・総合問題が12問ずつです。上位4科目で62問、ほぼ半分になります。
ちなみに、パート合格はあくまで「保険」です。最初から1パートだけ狙う作戦は、翌年も仕事と勉強を両立し続けることになるため、おすすめしにくいところです。今年で全部取り切るつもりで準備し、万一届かなかったときに救われる制度、くらいに考えておきましょう。
残り110日の逆算スケジュール

一般に、実務者研修を修了した人の勉強時間は100〜150時間前後が目安と言われています。平日30〜45分、休日2時間のペースで、16週間あればおよそ130時間を確保できます。シフト勤務の方は「週の合計時間」で管理すると崩れにくいはずです。
| 期間 | テーマ | やること |
|---|---|---|
| 10/13〜11/9(4週) | 土台づくり | 暗記本で13科目を1周。生活支援技術・社会の理解を厚めに |
| 11/10〜12/14(5週) | 過去問1〜2周目 | 過去3年分を科目別に解き、間違えた問題に印をつける |
| 12/15〜1/17(5週) | 模擬試験と弱点つぶし | 本番と同じ時間割で模擬問題を2回。正答率5割未満の科目を集中補強 |
| 1/18〜1/30(2週) | 総仕上げ | 印をつけた問題だけを3周目。制度・数字系を前日まで反復 |
年末年始は勤務が詰まりやすく、ここで2週間止まる人がよくいます。12月中旬までに過去問2周を終えておけば、年末に崩れても致命傷にはなりません。12月14日を「過去問2周の締切」として手帳に書いておくのがコツです。
夜勤がある人の時間の作り方
- 夜勤入り前の2時間は「新しい範囲」、夜勤明けは「解いた問題の見直し」だけにする
- 通勤中はスマホの一問一答アプリで、社会の理解(制度・法律)の用語を回す
- 休憩時間の10分で、前日に間違えた3問だけを解き直す
実際に働きながら合格した人の話を聞くと、まとまった時間よりも「毎日ゼロにしない」ことを重視していたという声が目立ちます。1日5問でも、110日続ければ550問です。
科目別の得点戦略と0点科目を作らないコツ

125問すべてを同じ熱量で勉強する必要はありません。出題数と、現場経験が活きるかどうかで優先度を分けます。
得点源にしたい科目
生活支援技術(26問)と介護の基本(10問)は、現場での経験がそのまま活きる科目です。食事・入浴・排泄・移動の介助手順は、普段の仕事を思い浮かべながら解けば理解が早いでしょう。ここで8割を取れると、全体の合格ラインがぐっと近づきます。
暗記で差がつく科目
社会の理解(12問)は介護保険制度・障害者総合支援法・年金や医療の仕組みなど、現場ではあまり意識しない制度の話が中心です。苦手にしている人が多い一方、出題パターンが比較的決まっているため、過去問の繰り返しが効きやすい科目でもあります。介護保険の自己負担割合や、要介護認定の流れといった数字と手順は表にまとめて覚えましょう。
出題数が少ない科目こそ要注意
人間の尊厳と自立(2問)と人間関係とコミュニケーション(4問)は、出題数が少ないぶん1問落とすと0点になりかねません。科目群ごとに得点が必要というルールがあるため、少ない科目ほど過去問を確実に押さえておく価値があります。医療的ケア(5問)も同様で、喀痰吸引と経管栄養の手順・注意点は必ず確認しておきたいところです。
総合問題と介護過程は「事例を読む練習」
Cパートの総合問題(12問)は、1つの事例文に3問程度がぶら下がる形式です。知識よりも、事例の利用者の状態を正しく読み取る力が問われます。過去問を解くときは、答え合わせのあとに「どの一文が正解の根拠だったか」に線を引く習慣をつけると、本番でも迷いにくくなるでしょう。
介護福祉士の過去問題集・模擬問題集・暗記本の選び方
教材は「あれこれ買う」よりも、役割の違う3冊を決めて繰り返すほうが結果につながります。いずれも2027年版(第39回対応)を選ぶのが前提です。制度改正の反映が古い版では間に合わないことがあります。
介護福祉士国家試験 過去問解説集2027
中央法規出版の介護福祉士国家試験 過去問解説集2027は、直近3年分の本試験問題を収録した定番の過去問題集です。選択肢ごとに正誤の理由が書かれているため、間違えた問題の復習に向いています。価格の目安は3,000円台です。まず1冊選ぶならこれでしょう。
介護福祉士国家試験 模擬問題集2027
同じく中央法規出版の介護福祉士国家試験 模擬問題集2027は、本番と同じ125問構成の予想問題を3回分収録しています。12月中旬以降、本番の時間割どおりに午前・午後を通しで解く「本番リハーサル」に使うと効果的です。
見て覚える!介護福祉士国試ナビ2027
図解中心の見て覚える!介護福祉士国試ナビ2027は、文字ばかりの参考書が苦手な方の最初の1冊に向いています。制度や疾患の全体像を図でつかんでから過去問に入ると、解説の理解がぐっと早くなるはずです。
| 教材の種類 | 使う時期 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 図解の暗記本 | 10月〜11月上旬 | 13科目の全体像をつかむ |
| 過去問解説集 | 11月〜1月 | 出題パターンと正誤の根拠を覚える |
| 模擬問題集 | 12月中旬〜1月中旬 | 時間配分と本番の体力づくり |
| 一問一答アプリ | 全期間のすき間時間 | 用語・数字の反復 |
独学で計画を立てるのが不安な場合は、模擬試験や添削がついた通信講座を使う選択肢もあります。勤務先によっては受講費の補助が出ることもあるため、申し込む前に職場の制度を確認しておくと損をしません。
受講費を抑える給付金と、合格後の給与・転職への影響
通信講座の中には一般教育訓練給付金の対象になっているものがあり、条件を満たせば受講費の20%(上限10万円)がハローワークから支給されます。対象講座かどうかは、厚生労働省の教育訓練講座検索システムで確認できます。
合格後の待遇面も気になるところです。介護福祉士を持つ人には月5,000〜15,000円程度の資格手当を出す事業所が多く、厚生労働省の処遇状況調査でも、資格を持つ常勤職員の平均給与は資格なしの職員より月数万円高い傾向が出ています。求人票で「介護福祉士必須」とされる求人も多く、転職やサービス提供責任者へのステップアップなど、キャリアの選択肢が広がります。現場で積んだ介護技術のスキルを、資格という形で証明できるのも大きな利点です。
介護福祉士国家試験に関するよくある質問
Q1. 今から勉強を始めても間に合いますか?
残り110日あれば、多くの人にとって十分に間に合う期間です。実務者研修で学んだ内容が土台にあるため、過去問中心に切り替えれば週8〜10時間で必要な学習量に届きます。
Q2. 過去問は何年分解けばよいですか?
最低でも直近3年分を2周、できれば5年分を1周するのが目安です。古い年度は制度改正前の内容が混ざるため、解説で現行制度と違う点を確認しながら進めましょう。
Q3. 合格点は毎年変わりますか?
変わります。総得点の60%程度を基準に、その年の難易度で補正されます。第38回は64点でした。過去問で75点以上を安定して取れる状態を目標にしておくと安心です。
Q4. パート合格したパートは何年有効ですか?
合格したパートは、翌年と翌々年の2回分の試験で受験が免除されます。3年目までに残りのパートに合格すれば、介護福祉士国家試験の合格となります。
Q5. 試験当日の持ち物は何が必要ですか?
受験票、HBまたはBの黒鉛筆かシャープペンシル、プラスチック消しゴム、時計(通信機能のないもの)が基本です。会場によっては空調が効きすぎることもあるため、脱ぎ着しやすい上着もあると助かります。
Q6. 夜勤明けに勉強しても頭に入りません。どうすればよいですか?
夜勤明けは新しい内容を覚えるのに向いていません。前日までに解いた問題の答えを確認するだけ、あるいは10分だけアプリで用語を見る、という軽い作業に切り替えるのがおすすめです。
1月31日の本番に向けて今週やること
第39回介護福祉士国家試験までの110日は、長いようで年末年始をはさむと意外に短く感じるものです。合格点は60%程度、出題数の多い生活支援技術と社会の理解で点を固め、少ない科目でも0点を作らない。この2点を守れば、合格ラインは十分に見えてきます。
今週中に、過去問題集と暗記本の2冊を手元にそろえ、手帳に「12月14日 過去問2周目終了」と書き込んでください。最初の一歩を決めてしまえば、あとは毎日少しずつ積み上げるだけです。



































